サステナビリティ - 汚染防止と資源の有効活用 のページです。
明電グループは「社長環境方針」に定めているとおり、国内外の事業活動に伴う環境負荷を低減し、有害物質の削減・適正管理、廃棄物の資源循環推進、水資源の保全に努めます。また、電機・電子業界自主行動計画の目標に準じ再資源化率90%程度維持に取り組みます。
明電グループでは製品・サービス及び事業活動における環境負荷低減として廃棄物の総量削減(前年度比1%)※1、再資源化率(90%程度維持)※2、最終処分率(1%以下)※2の目標を設定しました。今後も環境配慮設計、製品部材及び事業系廃棄物の3Rを推進し、資源循環推進に努めます。
資源を利用して製品・サービスを提供するメーカーとして、資源の有効活用は重要事項です。
明電グループでは、環境に配慮した調達活動および国内外の事業活動に伴う環境負荷を低減し、省資源化・再資源化に配慮した製品設計に努めます。
生産現場等で使用している化学物質のリスクアセスメントを行い、作業環境の改善、リスクの大きい有害化学物質の削減や代替に取り組んでいます。
労働災害、健康障害、化学物質の漏洩・漏出による火災や環境汚染などを未然に防ぐために化学物質の使用現場の巡視を日常的に行うことで作業者に気付きを与え、化学物質の管理状況が不適当であれば是正を実施しています。
2023年度は、低VOC溶剤への代替を継続的に実施し、VOC放出量は66トンでした。今後も、スチレンフリーワニスの採用・低VOC塗料や溶剤への代替およびエアーレススプレーの導入などを進め、VOC放出削減を推進していきます。
PCB廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(PCB特別特措法)に基づき、過去に製造され40年近く保管されていた変圧器及びコンデンサなどのPCB(ポリ塩化ビフェニル)を含む機器を順次廃棄しています。
2023年度は、高濃度PCB廃棄物8.8トン廃棄、及び微量PCB廃棄物79.0トンを処理しました。
明電舎では2007年度よりPCB廃棄物の処理を開始し、2023年度までに高濃度PCB廃棄物は約114トン、微量PCB廃棄物は約813トンを処理しており、2023年度は、登録済みの高濃度PCB廃棄物について処理を完了しました。
今後も法令を遵守し、処理期限までのPCB廃棄処分に努めます。
明電舎では生産拠点や事務所で発生する廃棄物等のリサイクルに取り組んでいます。
2023年度は、関係会社の新本館建設準備、製造部門の倉庫整理等の一過性な要因での発生量の増加はありましたが、現場工事の廃棄物(がれき、汚泥)が減少できたことで前年度比微減となりました。今後も3Rの推進を継続していくことで廃棄物発生量の削減、及びリサイクル率の向上に努めます。
電気絶縁材料の製造、販売を手掛けるグループ会社である明電ケミカル株式会社では、使用済みエポキシ樹脂モールド部品を、金属と樹脂を分離してリサイクルする「常圧溶解法」という処理方法で、再資源化を実現しています。エポキシ樹脂モールド部品は、現状ほとんどが埋め立て処理されており、リサイクル困難といわれてきましたが、明電ケミカル株式会社は昭和電工マテリアルズ株式会社(旧 日立化成工業株式会社)の特許「常圧溶解法」のライセンス供与を受け、現在部品の95%をリサイクルすることに成功しており、埋め立てよりも処理コストを抑えることが可能となります。また、リサイクルにおいては、実験プラントで得たデータをもとにライフサイクルアセスメント(LCA)を行い、リサイクル有無の両面で環境に対する影響を定量的に評価しています。
明電ケミカル株式会社は、絶縁モールド部品のほか、絶縁材料では長寿命化を図った含浸用の樹脂、環境問題に対応した低臭ワニスなどの特長ある製品を主力に展開しています。
現在は更に、超伝導コイルの絶縁ワニス溶解によるレアメタルの取り出しや、繊維強化プラスチックの再資源化などの研究にも取り組んでいます。
明電舎は、コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社、アサヒ飲料株式会社、ナショナル・ベンディング株式会社と協働し、明電舎の本社および総合研究所で排出されたPETボトルを新たなPETボトルに再生する「ボトル to ボトル」の取組みを2023年10月より開始しました。コカ・コーラ ボトラーズジャパンとアサヒ飲料が、電機メーカーとPETボトルの水平リサイクルで協働するのは、日本で初めての事例となります。
「ボトル to ボトル」とは、使用済みのPETボトルを回収・リサイクル処理したうえで、PETボトルとして再生して繰り返し用いる、資源循環利用の仕組みです。
明電舎の本社および総合研究所で発生する使用済みPETボトルは、現在でも清掃業者および各飲料メーカーによって回収された後、様々な製品にリサイクルされていますが、これまでは最終的に何に再生されたかを明電舎で把握することはできていませんでした。今回の新たなスキームを通じて、今後は飲料製品の容器へと100%リサイクルされることになります。
これにより、年間廃棄量3トン以上のPETボトルを再生原料とできる見込みであり、新規に化石由来原料を使用して製造するPETボトルと比較して、約60%のCO2排出量削減にもつながります。
今後も明電グループ内で「ボトル to ボトル」の活動を進めていきます。