サステナビリティ - 気候変動 のページです。
明電舎は1897年の創業以来、ものづくりを基盤に多様な技術・製品・サービスを提供し、より豊かで住みよい未来社会の実現に貢献してきました。エネルギー、社会インフラ、産業分野など幅広い事業領域において、製品・システム・サービスの提供を通じて社会課題の解決に取り組んでいます。これらの事業を通じ、再生可能エネルギーの普及やインフラの高度化などにより、カーボンニュートラル社会の実現に貢献するとともに、自社の事業活動に伴う温室効果ガス排出の削減を推進し、持続可能な社会の実現と企業価値の向上の両立を図ります。
社長が議長を務め、多角的な経営課題の審議・決議を担う常務会において、環境・サステナビリティを重要な経営課題の一つとして位置付け、気候関連のリスク及び機会への対応方針や目標などを審議・決定しています。
更に、特に重要な事項については取締役会に付議・報告し、取締役会による監督のもとで取組みを推進しています。
環境負荷削減活動強化に向け、インターナルカーボンプライシングの活用やCO₂フリー電力の調達拡大を推進しています。2025年度は、沼津事業所においてCO2フリー電力の調達を拡大するとともに、名古屋事業所及び株式会社甲府明電舎において調達率100%を達成しました。また海外でも主要生産拠点で再生可能エネルギー導入が進みました。これらの取組みにより、生産量は増加したものの、Scope2排出量は削減されました。また、電力機器製品の生産増加に伴いSF6ガス排出量は増加しましたが、セラミック平膜製造における焼成炉の使用が減少したことから、Scope1排出量は全体として減少しました。
今後も、省エネルギー活動の推進に加え、CO2フリー電力の調達拡大、SF6ガスフリー化、乾燥炉の電化などを進め、Scope1,2排出量の更なる削減に努めていきます。

Scope1:直接排出 燃料(都市ガス、油など)の燃焼、温室効果ガス(SF6、フロンなど)の放出など
Scope2:間接排出 電力消費に伴う発電(電気事業者)の際の化石燃料の燃焼
明電グループは2025年度に過去最高の売上高を達成し、売上高当たりのCO2排出量原単位が改善しました。
また、国内では明電グループ最大の生産拠点である沼津事業所の再生可能エネルギー導入率拡大(36%→60%)した他、海外でも主要生産拠点で再生可能エネルギー導入が進んだことにより、CO2排出量が減少しました。

明電グループでは、エネルギー消費に起因する温室効果ガス排出の削減に向け、インターナルカーボンプライシングを導入し、照明や空調設備の高効率化など、計画的な設備投資を進めています。併せて、電力消費量の見える化を推進し、設備運用の改善や、休日・深夜帯の待機電力削減など、電力使用の適正管理を徹底しています。更に、エネルギー使用効率の向上、省エネ意識の醸成、エネルギーコストの削減を目的に、各事業所・ユニット単位で節電活動を推進しています。加えて、デジタルサイネージで電力削減率のランキングを社内公開することで、省エネ意識の向上を図っています。

明電グループは、事業活動に伴うCO2排出量の削減に向けて、再生可能エネルギー由来電力の利用拡大を進めています。
2025年度の再生可能エネルギー比率は、グループ全体で62%、国内主要生産4拠点で73%、海外生産全9拠点で35%となりました。国内外で再生可能エネルギーの導入を進めることで、Scope2排出量の削減に取り組んでいます。
主要生産拠点では、名古屋事業所及び甲府明電舎において再生可能エネルギー由来電力100%を達成しました。
再生可能エネルギーの調達にあたっては、自家発電設備、再エネ電力メニュー及び再エネ電力証書など、多様な手法を活用しています。加えて、グループ会社が保有・運営する銚子しおさい風力発電所を活用したオフサイトフィジカルコーポレートPPAを導入するなど、自社グループの再生可能エネルギー電源も活用しています。
生産増に伴うScope2増加を抑制するため、2027年度末までに国内主要生産4拠点100%、海外生産全9拠点50%の再エネ導入率達成を目指しています。更に、2040年Scope2ゼロの実現に向け、国内外で再生可能エネルギー導入を拡大していきます。
明電舎は、連結子会社である株式会社エムウインズ八竜が運営する「八竜風力発電所」(秋田県山本郡三種町)について、既設風力発電機の更新を目的としたリプレース投資を決定しました。同発電所は2005年の運転開始以来、当社の風力発電事業の中核として、長年にわたり再生可能エネルギーの供給を担ってきました。
八竜風力発電所は固定価格買取制度(FIT)を活用した売電事業として運用しており、2027年1月に買取期間満了を迎える予定であります。本件リプレースは、これまで蓄積してきた風力発電事業の知見を活かし、発電効率の高い最新設備へ更新することで、再生可能エネルギーの活用を将来にわたり継続することを目的としています。
本件は、「中期経営計画2027」及び1.5℃シナリオに整合した環境ビジョンに基づき、外部環境やエネルギー価格変動に左右されにくい、長期安定的な再生可能エネルギー電源を確保する取組みです。当社は本設備を、カーボンニュートラル実現に向けた戦略的な脱炭素電源の一つとして位置づけ、事業活動を通じた温室効果ガス排出削減への貢献を図っていきます。
リプレース後の発電設備は出力28,000kW(陸上風力7基)を予定しており、投資金額は約110億円です。工事着工は2027年4月、稼動開始は2029年4月を予定しています。
インターナルカーボンプライシングとは、社内で炭素価格を設定し、温室効果ガス排出量を費用換算することにより、CO2削減効果が大きい設備投資を推進する仕組みです。
明電舎では2021年4月からインターナルカーボンプライシング制度を導入して設備投資計画に伴う排出量を内部炭素価格で費用換算し、投資判断材料の一つにしています。当初、内部炭素価格を3,000円/t-CO2eとしていましたが、環境省のガイドライン及びIEAの1.5℃シナリオの炭素価格を考慮して、2023年度の設備投資より15,000円/t-CO2eへ引き上げました。今後も設備導入の投資判断において、安全性、生産性とあわせて環境負荷低減を考慮した投資判断をすることで、更なる事業活動における温室効果ガス排出量削減を推進していきます。
2025年度は2件の適⽤事例がありました。例として、電子機器工場の生産設備の老朽化更新や本社の照明LED化など、より高いCO2削減効果が⾒込まれる設備導入を実施しました。
| インターナルカーボンプライシング対象設備(2025年度) | 97(百万円) |
|---|---|
| インターナルカーボンプライシングによる削減効果(2025年度) | 76(t-CO2e) |
明電グループにおけるCO2以外の温室効果ガスには、遮断器などに使用するSF6ガスや、空調機器の冷媒として使用されるフロン類があります。
2025年度は、遮断器などの生産増加に伴い、SF6ガス排出量が高い水準で推移しました。今後も排出抑制に努めるとともに、SF6ガス代替技術の調査・検証を進めていきます。また、フロン類の排出抑制に向けて、空調機器の適切な管理と設備更新を推進していきます。

運輸部門では、混載輸送やモーダルシフト(鉄道コンテナの活用や、トレーラー輸送から近隣港を利用した船舶輸送への切り替え)により、輸送効率の向上を推進し、CO₂排出量の削減に取り組んでいます。

明電舎の事業活動のみならず、サプライチェーンの上流や下流における間接的な排出を含む温室効果ガス排出量の算定に取り組んでいます。
当社の場合、「販売した製品の使用」(Scope3カテゴリ11)及び「購入した製品・サービス」(Scope3カテゴリ1)の排出割合が大きいという課題があります。製品の環境配慮設計による下流の排出削減や、グリーン調達による上流の負荷軽減など、サプライチェーン全体を通じた環境対策を推進しています。
明電グループでは、GHGプロトコルや、環境省・経産省「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」などを参考に算定しています。
2024年度実績より、第三次明電環境ビジョンに基づく目標管理にあわせて、算定対象カテゴリ及び算定方法の見直しを実施しました。これに伴い、一部カテゴリについては過年度実績との単純比較ができない場合があります。
また、購入した製品・サービス(カテゴリ1)については、主要サプライヤの一次データを反映した算定へ変更し、排出量算定の精度向上を図りました。
販売した製品の使用(カテゴリ11)については、販売製品構成の変化により、前年度から排出量が増加しています。
今後この算定方式でトレースし、必要に応じて随時見直していく予定です。