サステナビリティ - DXのページです。
「地球・社会・人に対する誠実さと共創力で、新しい社会づくりに挑む」~サステナビリティ・パートナー~は明電グループが描くありたい姿です。この姿に近づくためには、お客様をはじめとするあらゆるステークホルダーの伴走役としての柔軟性を身につけ、伴走役に選ばれるための競争力を磨いていく必要があります。DXはその実現を担う重要な取組みで、「デジタル技術やデータ活用により、製品、サービス、組織、人財、システムといった明電グループのあらゆるものの変革を通じて競争優位性を確立する」ことを目的とし、全社横断的な活動を展開しています。「中期経営計画2024」では、具体的な変革の取組みとして「オペレーション変革」、「ビジネスモデル変革」を柱に、関連部門から多くのメンバーが参加し活動しています。また、DXの推進では経営戦略と密に連動しながら、新しいデジタル技術の活用やデータ活用の基盤となるシステムの構築、情報セキュリティ・ガバナンスの強化、デジタル人財・変革人財の育成などの施策も重要です。特にデジタル技術では、生成AI、センシングなどの先端技術の活用は不可欠であるため、積極的に導入していきます。「中期経営計画2024」の最終年度となる2024年度は、各変革活動や施策の完遂を目指します。
明電グループが創業当時から心根に抱く「電気の力で世の中を豊かにしたい」という想いは、製品・サービスの「その先にある人々」にとっての豊かな暮らしやワクワクする社会に思いを馳せる姿勢へとつながり、いつの時代でも新たな提供価値を生み出す原動力となってきました。
社会環境の変化が加速し、考え方の多様化が進む現代においても、それは変わるものではありません。「何を買ってもらうのか」というフェーズを脱却し、「なぜ当社の製品を買ってもらえるのか・どうやることで我々を必要としてもらえるのか」といった、お客様の立場を起点に置いた付加価値の模索・追求が重要なアプローチとなっています。これを具現化するために、これまで社内に点在していた外部との接点情報をデータ化し共有することで、モノ売りの高度化のみならず、各種サービスのコト売りの拡大も実現し、これらの組み合わせによってビジネスの好循環を生み出すための仕組みを整備していきます。
経営における意思決定の早さが企業にとっての競争優位性に直結する現代において、例えば人・モノ・金といった経営資源やプロジェクトの進捗、納入製品の運用状況など、判断の根拠となりうる数多くの情報を即時かつ一元的に見られる仕組みが、企業の生存競争に必要不可欠なものとなっています。当社では、情報を遅滞なく吸い上げる仕組みや意思決定の迅速化に改善余地が残っていると認識しており、今後は、全社経営情報の一元管理と即時連携・見える化を実現させることで、経営の高度化を図っていきます。同時に、コアビジネスにおける現場のデジタル化とデータ連携を通じて、サプライチェーンマネジメントの全体最適化を図り、生産性の向上につなげていきます。
DXの推進には、核となるデジタル人財や変革人財が必要不可欠です。そのため、DX推進基盤構築の一環として、これら人財の育成に取り組んでいます。人財育成の方法としては、展開中の変革テーマ活動への参加とクロスファンクションチームでの協働、継続的な学習とスキルアップの機会の提供などを実践しています。その中で「継続的な学習」に関しては、必要な人財像を「ベース人財」「専門人財」「変革人財」の3階層に分類し、それぞれの階層毎のプログラムを提供しています。特に、全従業員を対象としたベース人財向けの育成プログラムでは、外部講師による先進事例・技術の紹介、生成AI・データ活用教育、SCM(サプライチェーンマネジメント)教育などがあり、デジタルスキルや業務知識の底上げを図っています。また2024年度から、技術系新入社員を対象とした新しい学習プログラムを開設し、デザイン思考やマーケティング手法を活用した顧客価値創出について学んでいます。
2021年度に全社横断の「MEIDEN業務改革活動」を立ち上げました。
「生産性向上とつながり」を活動テーマとし、営業・技術部、工場、工事部門、保守サービス部門といったサプライチェーン全体の最適化と情報の一元化を目指す取組みです。
従来は部門や工程ごとに異なるシステムを使用しており、全体の工程を一気通貫で管理できていなかったため、部門間での情報の伝達がタイムリーかつ正確に伝わらず、各業務に生産性の悪化を引き起こしていました。また、お客様満足度や生産活動に影響するものであり、経営的な観点においても解決が急務となっていました。
このような状況のもとで業務改革を進め、「DX1.0 オペレーション変革」として2024年度中に全社共通のプロジェクト管理システムの基盤構築を目指しています。2023年度より、月次の生産会議での紙の資料の作成をやめ、案件の情報や進捗状況はシステム上で確認することで業務効率が向上しました(2023年度実績:3万時間削減)。
2024年度以降も、業務プロセス改革による生産性の向上と、活動を国内外のグループ会社に拡大し、「ONE MEIDEN」として力を結集し更なるオペレーション変革を推し進めます。