Header logo01

Environment 環境

水資源

サステナビリティ - 水資源 のページです。

水リスク評価

水資源

方針

明電グループは、地球環境保全や持続可能な社会の実現に向けて、水資源の効率的利用による水資源保全活動の推進ならびに事業活動に影響を及ぼす水リスク対策に取り組んでいきます。

また、事業を通じて水資源の保全にかかわる様々な社会課題の解決に貢献していきます。

計画・目標

明電グループは、サステナビリティ経営を推進するための中長期的な「環境ビジョン」の中で、「水の循環活用推進」と「水の安全」を掲げています。節水、雨水の有効活用等の効率的利用による水資源保全活動の推進及び、渇水、洪水、汚染等の水リスク対策、衛生状態の改善に取り組んでいきます。

取組み

水リスク評価

明電グループでは、節水や排水基準の遵守などの取組みのため、水リスクに関する評価を実施しています。世界自然保護基金が提供している水リスク評価ツール「Water Risk Filter」を用いた生産拠点(9か国、16拠点) を対象とした評価では、国内拠点は一般的なリスク値以内にとどまるものの、海外拠点の50%が高リスク地域にあり、特に水量及び水質の確保にかかわるリスクが高いことがわかりました。中でもインドと中国の一部拠点は非常に高いリスクの地域に指定されており、評価結果を踏まえて拠点ごとに最適な対策を実施していきます。

生産拠点が所在する地域の水リスク評価結果

生産拠点が所在する地域の水リスク評価結果
株式会社明電舎 広報・IR部 広報・IR課

水使用量の削減

実績データ

水使用量の推移(国内)

水使用量の推移(国内)
水源別取水量(国内)
2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
地下水(千m3 943 1,626 1,344 1,728 1,552
工業用水(千m3 80 70 87 43 22
上水(千m3 53 63 59 63 69

横スクロールしご確認ください

  • 水使用量は、水道水、工業用水、地下水の合計です。
  • 2021年度に精度向上を目的に測定点を変更したため、2020年度以前と連続性がありません。

排出先別排水量の推移(国内)

排出先別排水量の推移(国内)
水質データ(BOD排出量)の推移(国内))
2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
BOD 4,843 kg 6,424 kg 6,408 kg 4,474 kg

横スクロールしご確認ください

取組み

明電グループは、創業125年以上の老舗企業ですが、生産拠点のインフラ設備の老朽化が顕著になっています。

特に水インフラ設備は老朽が著しく、BCPの観点からも優先順位を上げて再構築を実施しています。

国内主要生産拠点である沼津事業所は、2023年11月から大型合併浄化槽の新設に着工し、併せて給水系統及び工場排水系統の再構築も実施していきます。同じく国内主要生産拠点である名古屋事業所及び太田事業所についても、同様に老朽化が進んでおりますので、順次計画・実施していきます。

【水インフラ設備再構築の概要】

  1. (1)単独浄化槽(22槽)撤廃による浄化槽法に関する努力義務の達成及び排水処理水質の向上
  2. (2)埋設給水配管の地上化による漏洩対策(水使用量の削減)
  3. (3)工場排水系統の雨水との切り離しによる排水処理量・水質の管理強化
株式会社明電舎 広報・IR部 広報・IR課

水資源の保全に向けて ー事業を通じた取組みー

取組み

水資源の保全に向けて -事業を通じた取組み-

水資源の保全にかかわる様々な課題の解決に貢献

明電グループは日本全国の上下水道の構築と発展に携わってきた実績をもとに、総合水処理メーカーとして水処理プラントの設計・製造・施工だけではなく、運営・維持管理までをトータルでサポートしています。中核事業の一つである水インフラシステム事業を通じて水資源の保全にかかわる様々な課題の解決に貢献していきます。

浸水状況のリアルタイム発信で地域の水防災に貢献
佐賀市に「スマート浸水標尺」による浸水情報提供システムを納入

当社は、佐賀市に「スマート浸水標尺」(自動計測化浸水標尺)による浸水情報提供システムを納入しました。佐賀市ではこのシステムを用いて、市民等に浸水に関する防災情報の提供を行うサービスを2022年4月25日から開始しました。

佐賀市は、近年の気候変動に伴い頻発・激甚化する豪雨による内水氾濫の浸水被害リスクの増大に対し、「佐賀市排水対策基本計画(2014年3月)」を策定しています。ポンプ場や水路・調整池整備などのハード対策のほか、ハザードマップの作成・広報などのソフト対策に取り組み「浸水に強いまちづくり・人づくり」を目指しています。中でも、「浸水に対する意識の向上」の一環として市内83箇所に浸水標尺を設置し、防災に向けた自助・共助、公助への情報活用を積極的に進めています。

従来、浸水標尺は市民や災害ボランティアの読取りや報告に依存していましたが、自動計測化の拡充によりリアルタイム防災情報の水防活動に活用できるようになりました。当社は、佐賀市とともに自動計測化浸水標尺によるリアルタイム監視システムの実証実験に取り組み、2021年度までに市内29箇所で実用化に至っています。

自動計測化浸水標尺(スマート浸水標尺)による防災情報の更なる活用を目指し、佐賀市より市民等に周知するための浸水情報提供システムの構築を受託し、2022年3月に納入しました。

スマート浸水標尺とは

スマート浸水標尺は、ポール状の標尺に通信装置やアンテナ、バッテリーを搭載したIoT デバイスです。浸水状況をリアルタイムで情報収集し、クラウドを通じて情報提供します。

製品特⾧

  • 標尺に実装したLPWA 通信デバイスにより無線通信が情報収集し、クラウドを通じて情報提供が可能
  • 標尺に内蔵したバッテリーによりセンサー・通信デバイスの電源供給が可能
  • 標尺を道路に設置するだけで浸水状況のリアルタイム把握が可能
<スマート浸水標尺と適用イメージ>

スマート浸水標尺と適用イメージ

ステークホルダーとの連携 ― 外部と協働した取組み ―

明電グループは、国内外のステークホルダーと連携しながら、SDGs(持続可能な開発目標)における Goal6「安全な水とトイレを世界に」やGoal14「海の豊かさを守ろう」などの課題解決に貢献するものづくりを追求し、持続可能な価値創造を実現するとともに、社会的課題の解決に取り組んでいきます。

シンガポール公益事業庁トゥアス水再生センター工業排水MBRプラント向け
世界最大の処理能力97,500m3/日のセラミック平膜を受注

当社海外現地法人 Meiden Singapore Pte. Ltd.(以下、明電シンガポール)は、シンガポール企業である Koh Brothers Building & Civil Engineering Contractor (Pte.) Ltd.より、シンガポール公益事業庁(以下、PUB)のトゥアス水再生センター工業排水 MBR※プラント向けのセラミック平膜を受注しました。このプロジェクトはシンガポール西部に新たに建設される水再生プラントで、2025年完成予定です。

明電シンガポールは、トゥアス水再生センター工業排水MBRプラントに、処理能力 97,500m3 /日のセラミック平膜を供給します。今回納入する明電舎製のセラミック平膜は省エネに貢献できるとともに、高耐久性、耐薬品性に優れ、長寿命という特長を持っています。

  • MBR: Membrane Bioreactor(膜分離活性汚泥法)の略称。下水や工場排水の浄化のために、処理水と活性汚泥の分離を従来の沈殿池のかわりに膜を使用し確実な固液分離を図る方法。

当社は、2010年にPUBと締結した水処理技術の共同開発に関する覚書(MOU)のもと、ジュロン水再生センターにて工業排水処理についての実証研究を進めてきました。2014年にはジュロン水再生センターにおいて 4,550 m3 /日のデモプラントの運転を開始し、これまで再生が困難であった高濃度工業排水の再利用に成功しました。これらの実績と成果が PUBに認められ、今回トゥアス水再生センター工業排水MBRプラント向けセラミック平膜の受注につながりました。

トゥアス水再生センター完成予想図

トゥアス水再生センター完成予想図
©2021 PUB, Singapore’s National Water Agency

■セラミック平膜について

セラミック平膜 外観
セラミック平膜 外観
セラミック平膜による汚水ろ過のイメージ断面図
セラミック平膜による汚水ろ過のイメージ断面図
  • セラミック平膜には肉眼では視認できないほど細かい穴が無数に開いており、汚水がその穴を通り抜ける際に不純物が濾過されます。
  • 厚さ6mm のセラミック平膜は中空構造となっており、内側の集水管を通して、きれいなろ過水が集められます。
株式会社明電舎 広報・IR部 広報・IR課