サステナビリティ - 水資源 のページです。
明電グループは、地球環境の保全と持続可能な社会の実現に向けて、水資源の効率的な利用による保全活動を推進するとともに、事業活動に影響を及ぼす水リスクへの対策に取り組みます。
また、事業活動を通じて、水資源の保全に関わる様々な社会課題の解決に貢献します。
明電グループは、サステナビリティ経営を推進する中長期の「環境ビジョン」において、「水の循環活用推進」と「水の安全」を掲げています。節水や雨水の有効活用など、水の効率的な利用による水資源の保全を進めるとともに、渇水・洪水・汚染などの水リスクへの対策や衛生状態の改善に取り組みます。2024年度からは、国内主要生産4拠点(沼津、太田、名古屋、甲府)を対象に取水量の削減目標を設定し、削減活動を進めています。
明電グループの水に関するリスク評価については、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)に基づく開示を実施しています。
詳しくはTNFDページをご覧ください。
拠点別取水量(国内)

国内・海外別取水量(グループ連結)

各事業所・関係会社では、法規制よりも厳しい自主基準を設定・運用し、法令遵守を徹底しています。
拠点別排水量(国内)

国内・海外別排水量(グループ連結)

明電グループは、取水量・排水量に関する環境データについて、毎年、第三者検証を受けています。
2025年度の国内取水量1,626千m3及び排水量1,310千m3については、株式会社日本環境認証機構(JACO)による第三者検証が、2026年8月28日付で完了しています。
国内生産拠点の水インフラ設備は、設置から60年以上が経過し、老朽化が進んでいます。まず、水質への影響が大きい主要拠点の単独浄化槽については、合併浄化槽への更新を優先的に検討しています。加えて、給水系の老朽化や漏水への対応として、取水量の95%を占める沼津事業所での給水幹線の整備を計画しており、中期的な取水量削減を目指します。
【水インフラ設備再構築の概要】
2026年4月から、環境関連部門と主要生産拠点の事業所部門が連携し、各事業所・工場における水使用量の削減や、水の再利用(雨水利用を含む)の可能性を調査・検討しています。今後は、企業価値の向上につながる提案を目指します。
明電グループは、日本全国の上下水道の整備・発展に携わってきた実績をもとに、総合水処理メーカーとして、水処理プラントの設計・製造・施工から運営・維持管理まで一貫して支援しています。また、中核事業の一つである水インフラ事業を通じて、水資源の保全に関わる様々な課題の解決に貢献します。
明電舎のシンガポール現地法人 Meiden Singapore Pte. Ltd.は、シンガポール企業である Koh Brothers Building & Civil Engineering Contractor (Pte.) Ltd.より、シンガポール公益事業庁(以下、PUB)のトゥアス水再生センター工業排水 MBR※プラント向けのセラミック平膜を受注しました。このプロジェクトはシンガポール西部に新たに建設される水再生プラントで、2027年完成予定です。
Meiden Singapore Pte. Ltd.は、トゥアス水再生センター工業排水MBRプラントに、処理能力 97,500m3 /日のセラミック平膜を供給します。今回納入する明電舎製のセラミック平膜は省エネに貢献できるとともに、高耐久性、耐薬品性に優れ、長寿命という特長を持っています。
当社は、2010年にPUBと締結した水処理技術の共同開発に関する覚書(MOU)のもと、ジュロン水再生センターにて工業排水処理についての実証研究を進めてきました。2014年にはジュロン水再生センターにおいて 4,550 m3 /日のデモプラントの運転を開始し、これまで再生が困難であった高濃度工業排水の再利用に成功しました。これらの実績と成果が PUBに認められ、今回トゥアス水再生センター工業排水MBRプラント向けセラミック平膜の受注につながりました。
トゥアス水再生センター完成予想図

明電舎の海外現地法人 Meiden Singapore Pte. Ltd.は、シンガポールの地場企業より、シンガポール公益事業庁(以下、PUB)のチェスナッツアベニュー浄水場・上水用膜処理プラント向けとなる処理能力291,200m3/日のセラミック平膜を受注しました。このプロジェクトは、これまで有機膜が用いられてきた既存浄水設備の更新工事であり、2026年3月に完成しました。
本プロジェクトで納入する明電舎製のセラミック平膜は、浸漬型膜としての特性を活かして既存水槽へ収納することで、設置コストを最小限に抑えます。また、セラミック平膜がもつ「優れた耐久性」「長寿命」「省エネ」といった特長を活かして、既存の有機膜と比較した際のランニングコスト(メンテナンス・膜交換費用)の節減を含む、高い経済性を実現します。
明電舎では、水の安定供給を国家の課題として抱えているシンガポールをセラミック平膜事業の中核拠点として位置づけており、シンガポール国内の様々な水処理プラントにおいて実証研究を進めてきました。今後も水資源の確保や水の安定供給に向けて協力していくことに加えて、シンガポール政府が取り組む「グローバル・ハイドロ・ハブ構想」への貢献も目指します。


明電舎のシンガポール現地法人Meiden Singapore Pte. Ltd.は、シンガポール公益事業庁(以下PUB)のトゥアス海水淡水化プラントにおいて、セラミック平膜を用いた前処理プロセスの実証プラントを建設し、2026年6月から運用を開始しました。
この実証プラントは、実際のプラントに近い規模で約半年間の運転を行い、安定運用や省エネルギー効果を検証します。
トゥアス海水淡水化プラントでは、逆浸透膜(RO膜)を用いて淡水化を行っています。今回の実証ではその前処理にあたる、不純物を取り除く工程にセラミック平膜を適用します。
従来は加圧浮上設備※2、ディスクフィルタ※3、限外ろ過膜※4 など複数の処理が必要でしたが、セラミック平膜に置き換えることで工程の簡略化が期待できます。既設の加圧浮上設備の水槽内にユニットを設置することで、新規の設備投資を抑えられる点も特長です。
また、今回の実証では、明電舎で新たに開発した樹脂製筐体を採用したセラミック平膜ユニット(処理能力:約28,000m3/日)の性能についても検証を行います。



限りある水資源は、気候変動とともにグローバルな課題な一つに挙げられます。明電グループでは、持続可能なかたちで水を利用できるよう、世界各地での水問題の解決に貢献するべく、水インフラ事業やセラミック膜事業を展開し、研究開発にも積極的に投資をしています。
国土交通省B-DASHプロジェクト「AIを活用した下水処理場運転操作の先進的支援技術に関する実証事業」として、国土交通省国土技術政策総合研究所(以下、国総研)から委託を受け、運転操作の方針や池の状態などを判定するAI推論装置の他、監視制御装置の各種データや水質分析結果などを一元管理する「AI推論システム」を広島市西部水資源再生センターと船橋市高瀬下水処理場で設置しました。AI推論システムの性能検証や導入効果などの成果を踏まえ、昨年7月に国総研が「AIを活用した下水処理場運転操作の先進的支援技術導入ガイドライン(案)」を策定し、国総研のWebサイトにて公開しました。
高効率最初沈殿池は、下水からのエネルギー回収を促進し、下水処理場におけるカーボンニュートラルの実現に貢献する技術として開発されています。当社は大阪市との共同研究でパイロット試験を実施し、その成果などによって、2022年度に国土交通省の下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)に採択されました。本プロジェクトでは大阪市住之江下水処理場において実証施設を建設し、3年間の実規模実証研究を実施します。昨年度の成果として実証施設通年試験を完了し、有機物回収量の促進による創エネの効果と、機器数削減による省エネの効果をそれぞれ確認し、研究成果をB-DASH評価委員会に報告しています。2026年度中に技術概要を示すガイドライン(案)の策定を予定しており、脱炭素化社会の実現のため高効率最初沈殿池の普及展開に貢献します。
明電グループは、持続可能な社会の実現に向けて、事業活動を通じた価値創造に加え、行政機関や地域社会などのステークホルダーとの連携を推進しています。水資源に関する取組みの一環として、外部イニシアチブや認証制度への参画を行っています。
CDP Water Securityへの回答を通じて、水資源に関する依存・影響・リスク・機会の把握を進めるとともに、水リスク評価や管理体制の強化、水関連情報の開示充実に取り組んでいます。当社は2017年から質問書への回答を継続しています。
2025年に実施されたCDP Water Securityでは、A-評価を取得しました。
明電舎は内閣官房水循環政策本部事務局より、水循環に資する取組を積極的に実施している企業として、2024年10月に「水循環ACTIVE企業」の認証を受けました。
また、2025年度には、東京都水道局の「みんなでつくる水源の森企業協賛金制度」への協賛や桂川流域の清掃活動などの取組が評価され、明電ファシリティサービスが新たに「水循環ACTIVE企業」の認証を取得しました。
明電グループでは、今後も水循環に資する取組を継続し、水資源の保全や地域環境の保全に取り組んでいきます。
