サステナビリティ - 人財育成 のページです。
社会の成熟に伴い人々の価値観が多様化し、幸せの形や働き方が変化している中、明電グループは人財を人的資本として捉え、各々の能力(Ability)とモチベーション(Motivation)を高め、全ての従業員が活躍できる機会・環境を整備する(Opportunity)ことで企業パフォーマンスを最大化することに取り組んでいます。このAMOフレームワークが明電グループの人的資本への考え方のベースにあります。
自ら考え、行動できる、自律性を持った人財の育成を目指し、求める人財像を定め、会社主導から手挙げ制の教育研修制度の充実化を図っています。
従業員として、社会人として、プロフェッショナルとして、従業員の成長を様々な側面から促すため多くの研修制度を整備しています。
「中期経営計画2024」では、サステナビリティ経営と連動した人的資本の強化を目指し、多様な人財がそれぞれの個性を受容し、自己の能力を最大限に発揮できるよう更なる人財育成に注力しています。その一環として、海外現地法人におけるコーチングプログラムの実施、海外トレーニー制度や海外派遣制度等により、多様な人財と交流する機会を通じて成長を促しています。
また、従来の考え方、やり方に捉われない発想力や行動力で新しいことに挑戦できるようイノベーション教育を強化するとともに、風土醸成にも取り組んでいます。その一つとして、新規事業の創出・立ち上げに事業開発部員としてチャレンジ・活躍できる機会を作っています。
職能資格や昇格ごとに求められる役割、能力、スキルを理解し、スムーズな成長と実践につなげる研修
マネジメント力の強化を目的に、経営上の課題解決に向けた考え方、スキル、実践力を磨く研修
従業員が自ら立てたキャリア目標に対し、必要な知識やスキルを学ぶ研修
従業員の技術レベルに応じて、製品知識を学ぶ研修
所定の通信教育を修了した場合、受講料の6割、優秀修了では全額補助
所定の公的資格については、資格取得時に資格取得報奨金を支給
多様な個を尊重し、従業員一人ひとりの主体性とやりがいを引き出すことを目的に、自分のビジョンを見つめ直し、会社のビジョンと照らし合わせ、企業の中で何にチャレンジをしていくのか(MYチャレンジ)を言語化する取組み「MYビジョン、MYチャレンジ」を開始しています。2022年度は経営層のMYビジョン・MYチャレンジの言語化を行い、2023年度は執行役員及び管理職に展開しました。2024年度には一般従業員への展開を予定しています。
若手社員の計画的育成を目的に「ローテーション制度」を実施しています。ローテーションモデルに基づき、本人と職場、人事部門がキャリアプランを共有し、定期的な面談等を通して、ローテーションを実施します。様々な業務を経験することで、若手社員の早期育成とキャリア形成意識の向上を図ります。
期間限定の他部門業務体験や交流を通じて、視野の拡大や新たな知見の習得を図ると共に、各人のキャリアや適性を考える機会提供の場として「社内インターンシップ制度」を2023年度に新設しました。
事業開発部とも連携しイノベーション創出のための「チャレンジ人財コース」も用意しています。
多様化する価値観の中、キャリア意識も受動型から自律型に変化してきていることから、当社グループでは、2022年度から「キャリア相談窓口」という専門相談窓口を設置しています。
職種・勤務地を問わず明電グループ従業員が誰でも利用でき相談内容はキャリア・ライフプランの立案支援や、キャリアアップ・スキルアップ・社内制度についてなど、多岐にわたります。従業員一人ひとりが自分の力をさらに発揮し、活躍できるような支援を強化しています。
若手社員のつながり力の強化と人財育成風土の醸成を目的に、2016年度から「MFCメンター制度」を導入しています。「MFC」とは、「MEIDEN FAMILY CHAIN」の略で、社内のつながりが一つの家族のように支え合い、連鎖することをイメージしています。当社では「メンター」を「シニア」、「メンティー」を「ジュニア」と呼び、更に複数のペアを合わせて「ファミリー」というグループを形成し、部署や部門を越えたつながりを持てるようにしています。
「ファミリー」ごとに開催する相談会や懇親会、「ファミリー」の垣根を越えた勉強会や交流イベントなど、取組みは活性化しています。
2021年度からは、従来の本社採用者のみの体制に地区採用者も加えて500名を超える人数でMFCを運営しています。より多くの若手社員の横のつながりを強化すべく、交流を図っています。
目指すキャリアに向けた学びの促進、部門間の業務相談、横展開・連携促進のため、営業、スタッフ、技術、技能ごとに必要なスキルの一覧を全従業員へ公開し、個々人のキャリアやスキル習得のステップアップを明確にすることを目指します。
専門技術の習得と実務能力の向上に向け、従来、技術研修を実施してきましたが、若手社員の技術力強化を目的として、2018年より、技術系・事務系問わず明電舎の技術や製品を理解するために欠かせない電気に関する知識を学ぶ教育を実施しています。2019年度からはICT教育を追加し、DX人財育成のためのリテラシーとして欠かせないデジタルの基礎教育・デザイン思考の教育にも取り組んでいます。2022年度は「電気の教科書」を製作し、2023年度は、以下のような強化を図りました。
① 技術教育(電気・製品)動画コンテンツ製作・公開
② 電気の制御回路実習の実施
2024年度は、以下の教育を予定しています。
① デジタルリテラシー教育の新設
② 技能職(製造職場)向け階層別研修の新設
また、現在「いつでも、どこでも、だれでも」教育を受講できる「VR・メタバース技術教育」を開発中です。2025年度からの運用開始を目標に、メタバースを活用した集合教育の仕組みを整備しています。
技術員の早期育成や技術・技能の伝承を目的として、沼津事業所に開設した技術研修センター「Manabi-ya」では、ベテラン社員を中心とした講師陣による技術・技能教育、技術員の計画的な育成とレベル向上を図っています。特にメンテナンス技術者は、この技術研修センターで1年間学び、メンテナンスの技術力を習得します。
次世代を担う人財の計画的・戦略的な育成を目的とした人財育成プログラム「キャリア・デベロップメント・マネジメント制度」を展開しています。
若手・中堅層から選抜・公募し、ビジネススクール(社会人大学院)への派遣や事業部・工場・部門を越えた他部門人財交流、海外現地法人や国内関係会社との人財交流、グループ外・行政機関への出向を通じた異文化交流などを実施することで、自分の専門分野や業務の枠を越えた、広い視野と高い視座を持って考え、行動できる人財の育成を目指しています。
また、次期経営人財の育成を目的とした選抜研修に若手社員のプログラムを新設し、中長期視点を意識した経営人財の計画的な育成に取り組んでいます。
更には、次期経営層を対象とした「イノベーション人財育成プログラム」の導入や、各種人財育成施策において異分野を経験させることなどにより、様々な知識を吸収し経験の幅を広げることで発想力を高める効果を狙うとともに、イノベーションマインドも醸成しています。
各事業の部門長に対しても、的確な意思決定に必要な「財務・会計研修」や、DEI推進における取組みの一環として位置づける「アンコンシャスバイアスセミナー」、「心理的安全性講演会」、「アンガーマネジメント研修」など、現在の経営環境に必要となる知識・スキルに関する研修を実施し、また外部セミナーへの派遣などを行うことで、組織能力の向上を図っています。
明電グループでは、2018年度から海外現地法人幹部候補人財の育成のため、明電グループ幹部としての心構えやトップマネジメントに必要な知識の向上、明電舎経営層との交流を目的にナショナルスタッフ(海外現地法人従業員)の日本留学制度を実施しています。2021年度以降は、より各現地法人の課題感やニーズに沿った育成として、THAI MEIDENSHA CO., LTD.では組織開発を目指す「コーチングプログラム」、中国では複数の現地法人と日本側の事業企画本部門合同で集合研修を実施しました。また、ASEAN地区の中心であるMEIDEN SINGAPORE PTE. LTD.及びMEIDEN AMERICA, INC.においては、ナショナルスタッフの幹部候補への道を明確化するため、新たなキャリアパスを構築、周知し実行するためにタウンミーティングも並行して開催し、ナショナルスタッフのマインドセット構築も行いました。今後も海外現地法人の経営層の現地化を目指し、他現地法人へも引き続き展開を進めていきます。
また、現地法人エンジニアの技術力を向上させ、明電舎グループ全体の競争力を強化する目的で海外現地法人から技能実習生・技術研修生の日本での受け入れを行っています。現地に戻った際に更なる活躍を期待し、品質、技能・技術力、コミュニケーションのレベルアップを目指します。